総評|写真家 辰野 清
新潟県といえば海と山の四季折々の変化が美しく、豊かな自然に包まれた地域といったイメージがあります。地域の公募展として1,000点を超える応募があったことには驚きです。おのずと審査にも気合が入りました。審査では最後まで悩みましたが、上位を飾った入賞作品は間違いなく全国レベルの実力があるのではと思います。
応募作品の傾向としてジャンルにとらわれることのない多様な表現の広がりがあり、新潟県の文化の成熟が作品からひしひしと伝わってきました。半数以上を占めたスナップ作品では祭りや日常の生活感など人とのつながりを大切に描いたものや、伝統文化の一瞬の命の宿りを捉えた作品が目立ちました。風景作品も一期一会の出会いを逃さず、かつ自己の感動を加えた独創的な作風が見られたところは今後も期待です。
写真環境もデジタル化が進むなかでプリント仕上げも入賞の鍵となりますが、丁寧に仕上げた作品が多くみられたことも好感視され、写真環境のレベルの高さを感じました。
新潟は多くの写真愛好家がひしめく地域ですが、それを暗示する充実した公募展でした。あとは展示されている各作品を自分なりに噛み砕き、確かな技術として身につけてほしいと思います。
これからもこのコンテストが地域文化向上の足掛けとして、さらなる発展を遂げることを心よりお祈り申し上げます。
グランプリ
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グランプリ 撮影者 橋本浩市 題名 「お風呂タイム」 選評 食器を洗うための狭い流し台の中で、大切な生まれたての赤ちゃんを湯船に浸けている姿が衝撃的なのですが、一方でとても微笑ましい写真でもあります。周囲の食器や洗剤、スポンジなどの日常をあえてアピールし、大きなギャップを表現の面白さとしている視点が見事です。狭い日本の住宅事情を上手に生かした見応えのある作品でした。
準グランプリ
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準グランプリ 撮影者 鈴木洋一 題名 「限界集落」 選評 かつては田畑が広がっていた土地にはススキが茂り、朝霧が佇む民家の影を露わにしている様に侘しさが渦巻いています。過疎化が進む山間の集落の感情を、光と陰で見事に描き切った作品で、背景の青白く冷ややかな空気感にドラマを感じます。地元をしっかりと見つめている撮影スタイルには熟練の巧さがあります。
ネイチャー部門 金賞
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ネイチャー部門 金賞 撮影者 有井寿美男 題名 「霜化粧」 選評 夏を終えた蝉の姿を季節の移行に重ね物寂しく描いた写真です。薄霜は初冬の到来を示唆し、暑かった夏の日を回想させてくれます。また鮮やかな秋色の“ほおずき”の色彩からは、躍動感とともに消えゆく魂の鼓動が静かに聞こえてきます。 -
ネイチャー部門 金賞 撮影者 小湊正光 題名 「オブジェ」 選評 雪国の春の風物詩でもある雪掘りのオブジェですが、身近なモチーフを広角レンズの特性を上手に生かし、異様な光景として表現しています。日を追うごとに変化する汚れた雪の惨めな姿ですが、作者の視点により力強い冬の残像として生まれ変わりました。
ネイチャー部門 銀賞
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ネイチャー部門 銀賞 撮影者 高橋ジュン 題名 「目覚める田園」 選評 無機質な広い地平に放置された野菜の残骸。本当に面白いものを見つけましたね。またこれを魅力的に思える発想も素晴らしい。内面的には万物が土に還る自然回帰の流れを美しいものとして表現しています。赤いパプリカ?が命の華やぎですね。 -
ネイチャー部門 銀賞 撮影者 髙橋 徹 題名 「雪流れ友禅」 選評 近年、写真家の間で話題になっている信濃川水系破間川の雪流れと、朝焼けを重ね見応えのある作品に仕上げています。的確に雪筏の状態や時間の見極めができなければ中々この状態に出会うことは困難でしょう。友禅流しに例えたタイトルも納得です。 -
ネイチャー部門 銀賞 撮影者 宮林博子 題名 「凍てつく朝」 選評 北海道大津海岸に寄せた氷塊が、低い朝光によって荒々しい姿で描かれています。雪が乗ってしまったので本来の輝きは乏しいのですが、それが反って道東の厳しさを表しているようです。また沖の海霧からも極寒の温度感が伝わってきます。
ネイチャー部門 銅賞
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ネイチャー部門 銅賞 撮影者 江部 勇 題名 「アート」 選評 アスファルトの補修後をここまで絵的に仕上げた作品は初めて見ました。どこまでの手抜き工事をしたのかと心配になる道ですが、そのお陰で道とは思えない異空間が描けました。堂々たる道の風格を維持しながらも、補修の負い目に同情してしまう作品です。 -
ネイチャー部門 銅賞 撮影者 大澤昭広 題名 「影絵」 選評 この視点もいいですね。緑の葉っぱを透かした状態で落ち葉を見るとどう映るのか、といった興味心がなければこのような狙いはできません。左右対称を意識したことで風景のデザイン性をアピールすることもできました。 -
ネイチャー部門 銅賞 撮影者 小田徹也 題名 「茜さし照る桜路」 選評 とても空間の使い方が綺麗な表現で、何気ない時間が美しく流れています。背景の街には危機感があり、優しい桜とのギャップからは現実に戻されてしまう風刺的な内面も持ち合わせています。穏やかでありたい作者の心の風景なのかもしれません。 -
ネイチャー部門 銅賞 撮影者 坂井征栄一 題名 「怪涛」 選評 豪快な波濤とやや淀んだ水色は、波浪注意報発令を思わせる暴風の仕業だと思います。光に砕ける輝きと立体感は逆光ならではの表現ですね。タイミングも見事で波が意思をもってポーズをしているような美しさです。 -
ネイチャー部門 銅賞 撮影者 竹内 治 題名 「黄金の刻」 選評 茨木県の涸沼での撮影ですが、黄金の光に映える仕掛けとサギのシルエットが印象的です。点と線のバランスを上手に整えた絶妙な構成力は見事です。特に左の一羽を入れたことで画面に動きが出ました。 -
ネイチャー部門 銅賞 撮影者 塚原幸子 題名 「晩夏」 選評 訪れた初冬の気配に、夏の名残りと秋の使者をシンプルに絡めた作風には、豊かな情報量が凝縮しています。多くを語らず見る人に委ねることで、勇気と不安が混在した複雑な物語が始まることでしょう。 -
ネイチャー部門 銅賞 撮影者 山下勝広 題名 「降臨」 選評 十日町の星峠の棚田雲海は人気のスポットなので、作家個性を出すことが難しいのですが、田んぼに映った眼のようなシルエットを降臨と称し、神域の世界へと誘いました。まさに“画竜点睛”風景に命を添えています。
ネイチャー部門 入選
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ネイチャー部門 入選 撮影者 阿部和夫 題名 「新月の夜」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 石倉盛夫 題名 「朝のしじまを行く」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 石田勝利 題名 「水草模様」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 石月孝幸 題名 「ブナの根元で春を覗く」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 岡利 昭 題名 「1秒のファンタジー」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 川上 清 題名 「黄金のシャワー」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 小杉昌三 題名 「渚」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 後藤 茂 題名 「静かな奏で」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 小林一彦 題名 「豊作の予感」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 小林秀樹 題名 「ツタウルシの森」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 坂田惠治 題名 「早立ち」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 清水陽一 題名 「タイムトンネル」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 土屋芳孝 題名 「霧の夜景」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 冨田壽美子 題名 「濃霧越しの陽光」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 中村重敏 題名 「華麗な水滴」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 二瓶純緒 題名 「夕鏡」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 峯島モトコ 題名 「また明日」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 山田 守 題名 「初雪の日」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 涌井忠司 題名 「黄金色の越佐海峡」 選評 -
ネイチャー部門 入選 撮影者 渡邉幸雄 題名 「要塞の如し」 選評
自由部門 金賞
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自由部門 金賞 撮影者 外山 満 題名 「深夜」 選評 入船みなとタワーの側面反射を使い、星の軌道をデザイン画とした発想がいいですね。近代的で直線的な街のシルエットと長時間露光での曲線的な星影の対比も見どころです。悠久の時間が人の暮らしの根底に流れていることを教えてくれます。 -
自由部門 金賞 撮影者 若林茂敬 題名 「稲藁舞う」 選評 単に稲藁で縄を結っている場面なのでしょうが、絶妙なライティングとシャッタースピードを駆使して表現として完成させた技術の勝利でしょう。暗い背景に舞う縄のバランスと真剣な男性の眼差しが印象的でした。
自由部門 銀賞
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自由部門 銀賞 撮影者 上野正道 題名 「我が家の小さなプール」 選評 兄妹ようですが今となればこのプールは小さくなってしまい、二人で入るには少し小さくなってしまったようです。いつまでも仲良く屈託のない笑顔に家族の幸せを感じる作品です。素敵な思い出になりますね。 -
自由部門 銀賞 撮影者 鈴木万平 題名 「ハロウィーン デビューの日」 選評 この後ろの子は、前の子のようなカッコいい仮面をかぶりたかったのでしょね。やる気のない容姿と、今まさに正義のヒーローを演じている子の立ち振る舞が見ていて笑えます。気持ちの距離を感じさせる遠近感のある背景も絶妙です。 -
自由部門 銀賞 撮影者 長沼仁司 題名 「眼光炯々」 選評 人物は佐渡の人形浄瑠璃、猿八座代表の西橋八郎兵衛氏です。巧みなライティングもあり、まるで生きる浄瑠璃人形のような井手達です。文弥人形の美しさに引けをとらない鋭い眼光と容姿に魅了されました。「心技一体」極限の美を見るかのようです。
自由部門 銅賞
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自由部門 銅賞 撮影者 今井富雄 題名 「つかれたヨ~」 選評 多彩なジャンルの踊りが集まる「新潟総踊り」の一場面。踊り疲れてしまいフテ腐れて居る子供の顔を上手に捉えています。衣装の乱れ具合からも祭りの終盤なのでしょうか。なだめられながらも宙を見つめている視線の先には絶望しかありませんね。 -
自由部門 銅賞 撮影者 岡田卓義 題名 「獲ったゾー」 選評 古びた和船の上で黙々と漁の作業をしている姿から見えるのは、繰り返し続く日々の生活感。上部からの大胆なフレーミングにより、小雨が降る中での凍える指先の表情がひしひしと伝わってきます。 -
自由部門 銅賞 撮影者 小柳裕子 題名 「いただきまーす!」 選評 ヤギさんの一瞬の表情をバッチリと捉えましたね!あまりにも綺麗なので食べたくなってしまったのでしょうか。狭い柵から首とベロを精一杯伸ばしている姿がユニークで可愛いです。 -
自由部門 銅賞 撮影者 鴨井孝夫 題名 「湖畔の朝」 選評 加茂湖の朽ちた牡蠣作業小屋と朝日に照らされた牡蠣殻の物寂しさを、光を見極めた構成でまとめています。また人物を添景として入れたことで生活感が加わり作品の情緒を生みました。 -
自由部門 銅賞 撮影者 北谷忠雄 題名 「きつねの夜祭り」 選評 仮装のきつねが残像感をともなって背景に重なる構成と、静かに揺らぐ灯篭の灯がなんとも神秘的で惹きつけられます。背後の闇の中から見つめる視線の恐怖感も見どころでしょう。闇夜を意識した露出加減も絶妙ですね。 -
自由部門 銅賞 撮影者 西沢 信 題名 「光と反射と影」 選評 水の揺らぎがレンズ効果となり、水面の色彩が不思議な紋様になっています。また面白いのは魚の背中と影もそれぞれが模様になっていることです。なかなか見ることができない組み合わせです。 -
自由部門 銅賞 撮影者 穂苅 環 題名 「雪掘り」 選評 このような光景を見るたびに、雪国の厳しい環境に生きる人々の心の強さを感じます。老夫婦が作業するには荷重な雪嵩ですが、向けたカメラに微笑む女性の笑顔に救われる作品です。
自由部門 入選
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自由部門 入選 撮影者 今井一治 題名 「一番列車」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 江部堅市 題名 「恵みの光」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 片山友幸 題名 「旅立ちの朝」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 斎藤日出子 題名 「鮎とり名人」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 佐々木英樹 題名 「忘れていたあの刻」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 佐藤忠博 題名 「ノスタルジック」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 渋木高志 題名 「晩夏」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 田澤直美 題名 「漁港の日常」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 蝶名林稔 題名 「子狐」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 外石富男 題名 「嬉しい夜」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 長崎清一 題名 「何処へ」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 早野由香 題名 「悪霊退散」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 宮澤健二 題名 「豪雪の朝」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 宮路 勝 題名 「チャレンジ」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 山口民憲 題名 「神事の炎」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 吉澤園恵 題名 「晴れの日七五三」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 渡辺明美 題名 「港の女」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 渡辺真一 題名 「冬日」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 和田フサ子 題名 「過疎の春」 選評 -
自由部門 入選 撮影者 渡部義明 題名 「on the sky」 選評
学生部門 金賞
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学生部門 金賞 撮影者 若山美優 題名 「夕暮れ」 選評 校舎のベランダから見える夕暮れの風景を、高校の思い出として撮影している女子学生なのでしょうか。遠い空の向こうに彼女の未来が見えてくるようです。背景の街をボカし不確かな期待としたところは情緒ですね。
学生部門 銀賞
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学生部門 銀賞 撮影者 馬場未歩 題名 「優しい時間」 選評 何かを掴まないと安心できない赤ちゃんの不安と、穏やかな寝顔をストレートに捉えたことで、作者の興味が優しい眼差しとなり訴えかけてくる作品ですね。モノトーンによる柔らかな肌の質感も素敵でした。 -
学生部門 銀賞 撮影者 鰐渕真央 題名 「甘い柿いかが?」 選評 とても大きな柿ですね。自慢げに差し出すご婦人の笑顔も素敵です。飾らない一瞬の表情は双方の意思疎通がないとなかなか撮れないものですが、写真からは言葉のやり取りが聞こえてくるようです。やや上部からのアングルにより柿と笑顔も強調されました。
学生部門 銅賞
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学生部門 銅賞 撮影者 大平心咲 題名 「峡谷」 選評 清津峡の美しい風景が壁や水面に反射して、より一層の広がりを見せている作品です。写真的には三様の世界が、一つの空間に存在する空間美なのでしょう。人物を入れたことでポイントが生まれ作品力が強まりました。 -
学生部門 銅賞 撮影者 高木 杏 題名 「いつもの帰り道」 選評 仲良し3人組の活発な動きと笑顔に元気をいただける光景。タイトルを「いつもの帰り道」としたことで、この先もずっと仲良しでいることを願うメッセージとも取れます。夕日の茜色が在りし日の哀愁を誘い、とても感傷的にも感じられる作品でした。 -
学生部門 銅賞 撮影者 忠 友弥 題名 「海の蛍火」 選評 砂浜の広い空間に対し、家族と思われるシルエットを小さく入れた大胆な構成が目を引きました。また人物の仕草に動きがあり見る人の興味をそそる面白さもあります。シャッターチャンスのタイミングが素晴らしいと思いました。 -
学生部門 銅賞 撮影者 名古屋明歩 題名 「キラッキラ」 選評 長時間露光とストロボを上手に使い面白い絵作りに挑戦していますね。手持ち花火の光跡で絵を描いているのでしょうか。2つのハートが単に重なっているかのようにも見えますし、キスしているようにも見えます。 -
学生部門 銅賞 撮影者 星井志月 題名 「アタシが撮る」 選評 カメラを覗いておとうさんの真似をしているのかな?真剣な眼差しの向こうには何が見えているのだろう?そんなことを自然に想像させる可愛いモデルさんでしたね。カメラの構え方からして将来が有望な逸材かもしれません。
学生部門 入選
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学生部門 入選 撮影者 赤塚紗奈 題名 「我が家の栗」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 大野真悠子 題名 「おとうと」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 大橋葉瑠 題名 「決めポーズ!」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 荻 朱里 題名 「放課後の休憩」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 金山芽依 題名 「キラキラな夏休み!」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 佐藤茶和 題名 「瞬」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 橘 咲耶 題名 「おはようございます!!」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 永原優奈 題名 「春の宵」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 中山あいり 題名 「目線の先に」 選評 -
学生部門 入選 撮影者 南雲美紗稀 題名 「おいで!」 選評