<総評> 清水 哲朗
「自由部門」「ネイチャー部門」合わせてたくさんの応募がありました。今回も全国屈指のハイレベル作品で競う新潟だけあって見応えは十分。驚いたのは作家性が強まったこと。「この一年で何があったの」と思えるほど、作品から発せられるメッセージの強さを感じました。被写体に撮らされるのではなく、確固たる意志を持って被写体と向き合っている覚悟を感じました。これはいくら教えてもできるものではなく、作者自らが変わろうとしなければ芽生えない自覚です。FPC新潟フジカラーフォト倶楽部会員はもともとレベルが高いですが、それに加えて底力を見せつけたりさらなる本気を出して勝負をしてきたわけですから、こちらも思わず正座をして審査に挑むような緊張感がありました。
プリントクオリティは相変わらず高く、安心して作品世界に入ることができました。
タイトルはまだまだ改善の余地はありそうですが、被写体との向き合い方に作家性が強く出てきたぶん、時間とともに変化するだろうと信じております。昨年も書きましたが、私の審査では写真内容で順位を決定しているためタイトルの良し悪しで大きく変動することはありません。しかしながら審査員によっては見ればわかる説明的なタイトルを嫌い、結果に反映させる場合がありますのでご注意ください。
今回応募された作品(選外も含めて)の多くはカメラ誌や全国レベルのコンテストにおいても十分高く評価されるレベルでしたので、この結果に満足・落胆せずにさらなる高みを目指してあらゆるものに挑戦し続けていただけたら幸いです。
最後になりましたが、FPC新潟フジカラーフォト倶楽部さまのご発展と会員の皆さまのご健勝を心よりお祈り申し上げます。
グランプリ
自由部門
自由部門入選
ネイチャー部門
ネイチャー部門入選